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学校リスクマネジメント推進機構|学校と教職員向け危機管理相談
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少年非行の概況(後編)

前回に続き、近年の子供の環境をめぐる問題についてお話ししたいと思います。

年層による大麻事件最多


平成29年中における若者の大麻事件摘発が過去最多でした。
摘発数では前年比472人増の3,008人で、10歳代から30歳代の若年層の摘発が急増し、20歳未満も297人(前年比87人増)に上り、このうち53人が高校生で、未成年者の摘発者は2013年の5倍に達しており、大麻が若者に蔓延し始めている実態が浮き彫りになりました。
摘発した容疑者を対象に警察が実態調査をした結果、大麻の入手先は「友人・知人」が33.5%で最も多く、「密売人から購入」が33.3%、「インターネットで購入」は7.1%でした。
大麻の有害性の認識については、覚せい剤と比較すると大幅に低く、この認識の甘さが乱用の一端とも受け取ることができるでしょう。
薬物は、乱用する者を蝕むばかりか、その影響によって引き起こされる幻覚や妄想から、他人を発作的に殺傷するなど凶悪事件の引き金にもなっています。
その恐ろしい薬物が、今やインターネットや携帯電話の普及によって、誰にでも手に入ると言われる ほど急速に若者の身近に忍び寄っています。
たった一度の好奇心からやめられなくなり、亡くなっている人が沢山います。私達は、薬物乱用の恐ろしさを絶対に忘れてはなりません。

儲かる、簡単な「バイト」にご用心!!

知らないうちに犯罪に手を染めたり、被害者になってしまう可能性があります。

それ、特殊詐欺かも!

◎ 高校の先輩に、「書類を受け取るだけのバイトだよ」と言われて軽い気持ちで始めたが、振り込め詐欺で、騙された被害者からお金を受け取る仕事だった。辞めようと思ったが、暴力団も出てきて、殴る、蹴る等の仕打ちに遭って辞めることが出来ず、続けるうちに警察に逮捕され少年院に入ってしまった。

それ、いわゆる援助交際!

◎ 友達に、「おじさんとデートするだけでお金がもらえるよ」と言われ、買いたい服や好きなアイドルのライブに行くためのお金が欲しかったのでやってみました。最初はデートだけでお金をもらえたが、相手の人に「ホテルで一緒にカラオケをしたら、もっとお金をあげる」と言われたので、ホテルに行ったら、いやらしいことをされた。

始める前に必ずアルバイト内容を確認させてください!



ネットトラブル事例

ワンクリック詐欺、架空請求詐欺などと呼ばれる、クリックしただけで料金請求画面が表示される悪質な事例が増えています。

【架空請求事例】

Q&Aサイトを見ているうちに、何かの回答の中のリンクをクリックしたらアダルトサイトにつながってしまった。その画面には「登録手続きが完了しました。2日以内に35,000円支払ってください」と書いてあり、困ってしまった挙句、その画面に書いてあった電話番号へ連絡してしまった。

決して電話やメールで連絡をとってはいけません。
このような状況に出会ったら、あわてて自分だけで解決しようとしないで、必ず周りの人や消費者センター、警察などの相談窓口に聞くようにしましょう。

子どもの心身の変化を知った対応


○思春期(12歳頃から15歳頃まで)
子どもから大人へと身体の変化が生じる時期です。身体の変化にともない『自分は大人なんだ』という意識も強く持つようになります。これまで頼りにしていた親や周囲の大人の存在が、逆に疎ましく感じて避けるようになったり、反抗心を募らせたりします。しかし、一方では、まだまだ親から完全に独立してはやっていけないことも自覚しています。
この相反する二つの感情を持ちながら少しずつ大人へと成長していきますが、ちょっとしたことで心が傷ついたり、投げ遣りな気持になりやすい時期です。

○青年期(15歳頃から20歳頃まで)
思春期に現れた心身の変化が完成に近づいていく時期です。こんな仕事をしたいとか、こんな大人になりたいなど、近い将来の成人としての自分をより具体的にイメージするようになります。不十分ながら、保護者から独立して自分の足で歩かなくてはという気持を少しずつ強め、周りからも期待される時期です。
現実的に今の自分の状況を判断して、自分を社会に適応していこうと考えますから、うまく適応できないのではないか、適応する力が身についていないのではないかといった不安や挫折感が生じやすい時期でもあります。それらを乗り越えられればよいのですが、乗り越えられないと、非行や引きこもりなどの問題が生じやすくなります。この時期は、人に弱みを見せたくないという思いが強く、一人で悩みを抱え込んでしまう傾向がありますが、一方では、誰かに頼りたい、聞いてもらいたいという思いも強く持っていますので、悩みを持ったときに気軽に相談できるという関係を作っておくことが必要です。

(参考:警視庁資料及び報道資料)





この記事は当機構が制作・発行している「学校リスクマネジメント通信」をWEB版として編集したものです。


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